名前を覚える〜始業式までの最優先事項
子どもの名前を覚える効果
初任者で担任を任されたなら,着任したその日に子どもたちの名簿を受け取る。そこから始業式までの数日間かけて覚える。
始業式には、何も見ないで子どもたちの名前を出席番号と一緒に呼ぶ。名前を呼ばれたら手を上げ、「はい」と返事をするように言ってから名前を呼んでいく。元気な声で返事をした子には、「元気だね」「聞きやすくていい声だね」など一言添えてもいいだろう。
たったこれだけのことなのだが、子どもとの距離が一気に縮まる。子どもたちは家に帰って「今度の先生は、私の名前、何も見ないで呼んでくれたよ!」とうれしそうに親に話す子が何人も出てくる。「あら、よかったじゃないの。なんていう先生?」と会話が始まり、保護者も味方に付けることができる。
そうするためには、「一番 阿井植男 二番加菊華子 三番佐志洲世走…」と、出席番号とセットですらすら唱えられるように練習する。
名簿がらみのトラブル激減
たったこれだけのことをしておくだけで、名簿がらみのトラブルが一気に減る。新学期は様々な提出物を回収し、数を集計して報告するなどの事務作業がかなりある。出席番号とセットで子どもの名前が頭の中に入っていると、そうした際のチェック時間が短縮される。時間が短縮できた分、他のことに時間を回したり、休みを入れたりすることで、ちょっとしたミスにも気付き、簡単に修正できる。時間に追われながらも「心のゆとり」がある状況を作ることができる。
頭の中に名簿が入っているので、子どもの顔と名前を一致させるのに3日もあれば十分だ。そうなると、子どもたちとの心理的距離も一気に縮まり、ちょっとしたことでも「先生、どうしたの?」と子どもたちが話しかけてきてくれ、助けてくれるという好循環の波が次々とやってくる。やらない手はない。
名前を記憶する方法
yossiiは、名簿を手に入れたら、
①出席番号と名前をセットで声に出して読む。
②横に白い紙を置き、手書きで出席番号と名前(漢字で)を視写する。
③再度、番号と名前を唱えながら視写する。
④座席表に出席番号を書き入れ、そこに名前を書き込む。
⑤座席表の角の子の番号と名前を覚える。
⑥空白だけの座席表に番号と名前を唱えながら書き入れていく。
⑦書き入れた座席表を見ながら唱える。
顔と名前を一発で一致させる方法
①前学年の児童写真から、今年受けもつ子を1つのフォルダーを作ってコピー。フォルダーを開いて「印刷」→A4に1枚9人分印刷できるモードで印刷。
②写真の裏面に出席番号と名前を書き、スライドカッターなどを使ってばらばらにしてトランプカードのようにし、出席順にめくって覚える。
③教室での座席(出席)順に並べる。列ごと。最前(後)列。四隅などを唱えながら覚える。自分の目の前の机上に顔写真が座席順で並んでいると、教室にいる時と同じような感覚になり、始業式翌日、教室に入ると、子供の顔と名前が一致するようになる。
ここまでやったら、あとはすきま時間を見つけながら繰り返すと、2日ほどで空白の座席表に名前が書き入れられるようになる。
こうしたことは「心理学」の得意分野でもあり、関連した書籍はたくさんある。
大事なのは、余裕がある時期にそうした本を読んでおくこと。始まってから慌てて読むようなゆとりは学校現場にはない。
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