初任者が知っておきたい音読指導の実際
追い読み
まずは基本中の基本「追い読み」
一文交代読み、ひとまる交代読みという呼び名でもいい。一年間、その言い方で通すことになる。そうしないと学習障害が疑われる児童が混乱する。いいことは何もない。
「こういう読み方をしたことありますよね?何読みっているか知ってる?」と尋ね、子どもたちの様子や反応を見て、一番しっくりする言い方で伝える。
なお、教科書に折り目を付ける技術を「アイロンがけ」とも言う。こういう微細な技術を知らない教師が多い。アイロンがけをしておかないと教科書をきちんと開くことができない。低位の子は、教科書の折り目が斜めに入っていることが多い。お手本となる折り目を無視して折り目を付けるのが当たり前になっていた証拠でもある。こうしたこともきちんと伝えるようにしたい。
一斉読み・交代読み
この動画では、次に一斉読みに進んでいる。やってみると分かるが、そんなにスムーズに進まない。私の場合、「追い読み」を読むスピードを徐々に速くして「3回」行う。つまり、1回目はゆっくり。2回目は2〜3割速く。3回目は「かぶせ読み」→読点まで読み、子どもたちが追い読み。読点の近くまで追い読みしてきた所で次の読点(または句点)まで読む。子どもたちはそれを追いかけて読む。追いつく前に教師が追いつかれないように先読みするので、教師の声が子どもたちの声にかぶさるので「かぶせ読み」と命名している。
3回読んだところで「全員起立」「今読んだところを読みなさい」「読み終わったら、座る。」「隣の人にかすかに聞こえる声→「微音読」と言います。微音読で同じ所を読んでなさい」という指示を出すことが多い。
技術を仕入れよ!
「追い読み」一つにしても、技術の出し入れの仕方で子どもたちの集中度が全く変わる。初任者は、引き出しに何の技術も入れてないし、当然出し入れもできない。あっという間に子どもたちそうした事を見抜く。やんちゃは教師を舐めてかかるようになる。3日もあれば立ち往生し、教室はざわつきはじめ、1週間もしないうちに騒乱状態になる。そうなりたくないのであれば、必死になって技術を仕入れることが大事だ。
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