最強の所見作成技術
休み前に「学習振り返り作文」を書かせる
夏休み前日の学活の時間。いつもは係活動やお楽しみ会、アンケートなどに答えてもらうなどして過ごすことが多い。この日は作文用紙を1枚配り、夏休み前までの学習を振り返る作文を書いてもらった。
原稿用紙の右半分に、一年の時と比べて「これができるようになったなぁ。上手くなったなぁ。がんばったなぁ。」と思う方、国語科算数か?どちらか選んで書かせた。
国「漢字のゆびがきがんばった。100点とれてうれしい。」(←以下板書)
算「ひきざんのやりかたをおぼえた。」
図「パタパタストローで、クワガタを作った。おもしろかった」
体「水あそびで、どうぶつのまねをした。たからひろいをした。」
板書してやり、
「下線部分を別の言葉に変えて書けばいい」
「思いだせない人は、写せばいい」
とも伝える。
こうしたお手本が目の前にあっても、書けないのが普通。
長く書ける子はA。ちょっとでも変えて書ければB。お手本すら写さない子はC。
初めて通知表を作成する初任者が、時間に追われて単元末テストも終わっていない状況で、なおかつ成績締切が迫ってきているようなら、評定はこんな感じで付けてしまってもいいかも知れない。
もちろん、授業をさっさと進め、テストをし、点数を控え、90点以上はA、70点未満はCのように評定の仕分けをしておくのがいいに決まっている。
十分の一の時間で充分
あとはこの作文を見ながら、保護者向けに伝わるように書き直せばいい。
「この子は何を作ったんだっけ?」
「何ていう活動をしたんだっけ」
「何係だっけ?」
所見書きでかなりの時間を費やすのは、こうした事を控えの記録と照応させて確認する作業なのではないかと思う。
しかし子どもに書かせた作文が手元にあるなら、これをする必要はない。書かれている内容は子どもが書いたものだから、まず間違いない。
子どもに書いてもらった所見作文さえ手元にあれば、1日で所見は書き上げることが可能だ。
もちろん夏休み明けから始めても大丈夫。充分間に合うと思う。
あとは「てにをは」「言葉遣い」などの修正だけだ。
ちなみに前出の4つの文は、このような感じの所見文に仕上げる。
・国語の漢字学習では、筆順を唱えながら何度も机の上に書いて覚えていました。満点が取れるようになり、自信を付けました。
・算数「ひき算」の繰り下がりの仕方を覚え、計算できるようになりました。」
・図工「パタパタストロー」では、クワガタのはさみをストローで動かせるように作ることができました。」
・体育「水あそび」では、動物の動きをまねて水をかき分けて進んだり、宝拾いをして潜ったりして水の感触に慣れ親しむ事ができました。」
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