「モデリング・ナンバリング・ネーミング」誰でもできる討論授業1

鉛筆1本で授業?

「伴先生、『鉛筆』で授業をする、って聞いたことあるんだけど。『ナンバリング』とかだっけ…」

某セミナーのあと、食事を共にしたS先生がこんな事を言っていた。わたしもその場で「鉛筆でも何でもいいんだけど、たとえばここにあるスプーンでも授業ができるんですよ。」とさわりをだけ紹介した。

もちろん【授業の百科事典】にもいくつか載っている。こちらが本家本元「モデリング」理論の提唱者。こちらを見てもらった方がまちがいない。

<モデリング>

「ここに鉛筆があります。」

「他にどんな鉛筆がありますか?」→指名する(色鉛筆)

「色鉛筆。そうですね。黒板に、縦書きで、色鉛筆、って書いて。」

「他にどんな鉛筆がありますか?」(長い鉛筆)→「(黒板に)書いて」

このように「問いと答えと反応の仕方」といった「一連の学習活動手順を示す」ことを「モデリング」(お手本)と言う。

<ナンバリング>

色鉛筆、長い鉛筆、短い鉛筆、赤鉛筆、青鉛筆……など、黒板にずらーっと書かれたたくさんの「鉛筆」の名前に、番号を付けること。そうすることにより、何について発言をしているのか明確になる。

<ネーミング>

いわゆる「発問」と考えても良い。良い発問なら、その後の学習活動は活性化する。ダメなら、停滞する。

授業の最初に鉛筆を提示し、「他にどんな鉛筆がありますか?」と訊いているた、一般的にはこれも「発問」という言い方をする。

ネーミングの場合、ナンバリングされた学習者からの反応を使って、どのようにするのか?を規定する問いなので、授業開始時点で出されている「発問」とは若干ニュアンスが異なる。学習のお膳立て(ネタの提示→反応の整理)がなされた状態で出される「学習問題的発問」とでも言えばいいのかもしれない。

黒板には、反応が文字列で並んでいる。それを使って学習をするとなれば、「分類」作業を促す発問が考えられる。

代表的な発問として、

①「どれが一番おかしい(変、悪い、だめ)ですか?」

②「どれが一番いいですか」

という「ベスト・ワースト」を考えさせる発問。

③「次にだめ(いい)のはどれ?」

④「二つに分けるとしたら、どれとどれですか」

⑤「どれにも当てはまらない『その他』はどれ?」

挙手させ、その数を記録し、そう考えた理由を少数意見から述べさせていく。

ここまでできれば、ありきたりの発問でするのとは一線を画した「授業」となっている。

鉛筆一本で「討論」の授業へ

理由を言わせたら、

⑥「質問がある人?」

⑦「反対意見がある人は、立って『◯◯さんに言います。」と反対意見を、相手に伝わるように優しく、ていねいな言葉遣いで言います。」

⑧「それに対して反論があれば、立って言います。」

⑨「いろいろな人の意見を聞いて考えを深めてほしいので、できるだけたくさんの人が言えるよう、同じ人が何度も言わないよう、譲り合って言います。」

「考えを変える場合、『考えを変えます。』と言って下さい。そのわけを言えるとなお良いですね。』

⑩「言う人がいなくなったり、みんな考えを変えたりしたりして、意見が出尽くしたら、その討論は終わり。次の意見の討論をします。」

ここまでできれば、いままでとは違う、手応えのある「討論」授業になっているはず。

「つまらない授業よ、サヨウナラ!」

「モデリング・ナンバリング・ネーミング」誰でもできる討論授業2」はこちらから。

道徳授業の定石化「①登場人物の確定」「②変換点の検討」「③今と未来の選択」についてはこちら

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