非常勤講師・図工専科を快適に!
図画工作科を専科教諭が担当している学校は少なくない。
非常勤講師が配属校で3・4年生の図工専科を任された場合、年間60時間の指導計画を立てることが急務となる。
基本は、絵画、工作、立体、造形、鑑賞といった領域をバランスよく、前期・後期に配置することだ。
たとえばヨッシーが図工専科として新年度に予定している指導計画は次のようだ(教科書は日本文教出版)。
大まかではあるが、4月当初にここまで組んでおけば、その後の変更に柔軟に対応できる。

準備や手間をどこまでかけるか?
3年生の図画工作科は、家庭にある身辺材を持参させて使っていることが多い。
4年生になると、教材を業者に発注しなければ学習できない活動が教科書に示されている。
たとえば「木片」を使い、釘打ちやのこぎりでの切断を伴う制作活動を行う学習。昭和の時代であれば木片の入手は比較的容易だったかもしれないが、現在は難しい。教材業者を通して学校に納品してもらわなければ準備できないのが実情である。
また、造形活動で「ダンボール」を使う学習がどちらの学年にも示されている。教科書の例示はダイナミックで魅力的だが、どう見ても2時間で完結できる活動とは思えない。材料を家庭から持参させること自体は比較的容易だが、問題は後片付け。切り刻まれ、テープが貼られた大量のダンボールの処理を考えると、実施すべきかどうか迷いが生じる。教科書をよく見ると、個人個人がダンボール箱1個を使って小さな建物を作り、みんなの作品を並べて小さな町を作る様子が出ている。手間をかけず、労力最小ミニマムプランで実施する工夫をすることも検討したい。
4年生の教科書には、ビー玉を転がして楽しむ迷路を紙で作る工作単元もある。教材カタログに掲載されているキットを見ると簡単に作れそうに思える。が、手先の不器用な児童も多い。同梱されている作り方を書いた説明書を読み取ってその通りに組み立てることが難しい児童も少なくない。さらにこの単元は複数週にまたがる学習になるため、制作途中の作品を保管する場所を確保しておく必要があるが、それは容易なことではない。1学年3〜4学級の場合、100〜120人分の作品を保管できる多目的スペース、あるいは空き教室のロッカーなどを事前に確保しておくことが望ましい。
学級数の多い学校では、特別教室である図工室の週割り当て表に、3,4年生が使用できる時間が確保されていないこともある。とはいえ、実際には図工室でないと準備が大変になる学習(準備室から金づち、釘抜き、ドライバー、のこぎり等を他の場所まで運ぶのは超大変!)もあるので、5,6年生の学習計画を事前に確認しておき、図工室が使用できるように段取りしておくのも大事だ。
非常勤講師勤務を快適にする工夫
専門教科の指導技術があれば、非常勤講師としての勤務は比較的快適である。
たとえば、フルタイムの臨時任用教諭のような校務分掌の割り当てはない。雇用時に管理職と交わす労働条件確認書を見れば明らかである。ヨッシーの場合、「業務内容」欄には「担当業務、受け持ち授業時数、校務分掌等」と記された後に「3・4年 図画工作」とのみ記載されていた。つまり校務分掌の担当はないということである。
学級担任ではないということは、給食指導、清掃指導、委員会・クラブ指導、懇談会や個人面談などの保護者対応も行わないということだ。もちろん職員室での電話対応や来客対応も同様である。
教職員の出張や休暇取得により担任が不在になった場合でも、代わって給食指導や清掃指導を行う義務はない。善意で引き受けた結果、事故が起きた際の責任の所在が曖昧になる可能性を考えれば、勇気を持って断ることも重要である。
非常勤講師の雇用形態はさまざまである。ヨッシーは「週29時間・勤務時間上限なし」という契約だったが、次年度は「週29時間・年間勤務時間1015時間」という契約になる。年間上限が1015時間の場合、4月から毎週欠かさず出勤すると、2月上旬くらいには上限に達してしまう。その場合、以降の勤務が無報酬となる。
そうならないよう、年次休暇(約10日程度)を計画的に取得し、3月上旬まで勤務が継続できるよう年間勤務計画を作成しておくとよい。下記のようにあらかじめ管理職に計画表を提示しておけば、学校側にも見通しが立ち、円滑に運営できる。

また、5月の大型連休前後や長期休業前後の週は、無理に出勤するより年休を取得するほうが、学級間の進度差を調整しやすい場合もある。
さらに、月曜日は祝日や振替休日と重なりやすい。年度当初に、火〜金曜日の1〜4校時に各学年2時間ずつ配置するなど、曜日ごとに学年を固定して時間割を組んでもらうとよい。火〜金曜日に体力テストや遠足、校外学習などで授業ができなかった場合でも、月曜日に振替授業を設定でき、進度調整が容易になる。
年間を通して予定変更が多くなるのは運動会前の1ヶ月だ。ヨッシーの予定では、運動会前は授業予定を組まず、空けてある。もちろん担任と相談しながら授業を入れたり休みにしたりしていく予定だが、3週間程度、図工の授業を入れなくても3月上旬までに60時間の授業が終えられるように計画を組むことは可能だ。
所見はAIの活用で超楽々!
いまや所見記入は年1回だけになった学校も多い。それでも「先生、図工の所見、何人か書いてもらえませんか?」と頼まれることがある。
これはAIの活用がお勧めだ。例えば、BBAの評価をした子の所見の場合、「主体性」はAなのだから、ChatGTPに「小学4年生の図工の所見。主体的に活動に取り組み、A,B,Cの3段階評価で一番いいA評価をとった子の所見文を90字程度でいくつか例示してください。」と打ち込んで答えてもらうと、あっという間に数通りの所見文を示してくれる上に、
「必要であれば
・版画/絵画/工作など分野別
・おとなしい子/リーダータイプ別
など、より具体的なパターンも作成できます。」
とまで言ってくれる。
いくつかの例文の中からどれがふさわしいのか検討する時間さえあれば、所見記入も悩まなくて済む時代になった。
人手不足でどこへ行っても歓迎され、勤務内容も選べる非常勤講師。いい仕事です。(^_^)


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