有料セミナー級音読技術2
範読する場所
音読指導をする場所はどこが正解なのか?
初任者は「教室前方」から範読することがほとんど。
少し慣れてくると机の間を歩きながら(「机間巡視」)範読するようになる。
何も学ばない教師は、退職するまでこの2つを使い回す。
「教室後方」からの範読をなぜ行わない?
「机間巡視をする途中で後ろを通るから、教室後方からも範読を聞かせているじゃないか?」
同じ事だと思っているのかも知れない。
後ろに立つのは「子供が教科書を開いているのか」をチェックするためなのだ。
圧をかける
後ろに立てば教科書を開いていない子が一発で分かる。
その子のそばに近づき立ち止まる=「圧をかける」ことによって教科書を開かせることができる。
「教科書を出しなさい」と注意をしないまま気付かせることができるので、場の雰囲気が悪くならない。
出していなければ,そばに行って机の中から出すように身振り手振りで伝える。
教科書を忘れたなら教師が手に持っている教科書を渡す手もある。これはかなりの技能を要する。手元に教科書がない状態で、子どもたちが読んでいる教科書をチラ見しながら範読を続けることになる。初任者はまずできない。
教科書を忘れ、授業中に注意をされ恥をかかせることになると、学習意欲は一気に低下する。そうしないためには、授業開始前に「教科書忘れた人?」と声をかけておく方がまだましだ。学期はじめや単元の初めは、教科書忘れが数名いることを予想しておいて、あらかじめコピーを数部して用意しておくといい。使い勝手はよくないが、タブレット端末に教科書を写真で撮って一時的に利用させることも可能だが、書き込み作業には適していないので、音読の際は紙ベースが望ましい。
ちなみにyossiiは、教室にA3対応のカラープリンターを購入(私費)して設置してある。当時は1万5千円程度。Amazonで安売りをしていた。壊れてもいいと思って購入したがいまだに現役。若干ランニングコストがかかるが、授業参観時に教科書忘れをした子にカラープリンターで印刷しているところを保護者の前で見せ、感謝された。配布物の部数が足りない時など、遠い職員室までいちいち取りに行くこともない。非常に便利だ。
書いてない子も手を上げさせる
教科書に答えを書き込ませる。
「書けた人?」
書いている子を確認をして、答えを言い、
「○をしなさい」
これだけのことなのだが、普通の初任者はこのようにできない。
答えを言ったあと、「できた人?」手を上げさせて終わりにしてしまう。
「書けている人だけで言いましょう」(19分22秒)
「9と10がここに入っていた人、手を上げなさい」(19分30秒)
「書けてない人も手を上げなさい。うそでいいから」
と、笑いながら手を上げさせる。
上級者はこういう細かい技術を使って全員を巻き込んでいく。
有料セミナーでもこんな細かい技術まで参加者に伝えてくれる講師はいない。
この動画を繰り返し視聴し、完コピできれば音読初心者卒業と言ってもいいだろう。
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