道徳授業の定石化 「にちようびのできごと」出てこない登場人物は誰か?

2025年3月29日

もっと悪い人はだれか?

登場人物にナンバリングし、「誰が一番悪いか?」を問う。道徳授業の定石発問だ。

そして、この話の中には出てこない「もっと悪い人は誰か?」と問う。

出てくるのは、①まさきくん ②友達 ③お母さん ④お父さんの四人。

お父さんは、まさきくんの友達にあいさつをした。しかし、友達はあいさつもせず、まさきくんと遊び始めた。

当然「まさきくんの友達が一番悪い」という話になる。

だが伴氏は、
「友達は犠牲者であり、このような設定になっているこの説話そのものがまちがっている。そのことについて考えさせる授業の方がいい」
と言う。(※発言要約文責はヨッシー)

ではどのようにこの教材と向き合わせるのがいいか?

悪いのは「手本にならない大人」

話の中には出てこないが、もっと悪い人物は誰か?と言えば、「まさきの保護者(養育者)」であろう。さらに広げるなら、「手本にならない全ての大人」たちということにもなる。

ちなみに、教育基本法十条「家庭教育」には、「父母その他の保護者は,子の教育について第一義的責任を有するものであって,生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに,自立心を育成し,心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。」とある。
すなわち「作法」や「マナー」、社会生活における「ルール」は、家庭教育の中で保護者が主体となって教える努力をしなさいよ。ということを言っているのだ。

では、この教材を使ってどのように授業をするのか?

「このお話、まちがっているところ、バツ印がたくさんあります。どうしたらマル印がいっぱいになるのか、グループで話し合って、正しいお話に直してください。」

「ウォーリーを探せ」のように、グループで「間違いさがし」をさせることで、友達の家に遊びに行ったときのあいさつの仕方やマナーなどについて、自分が普段している事を元に意見が出てくるのではなかろうか?

よって、「なにもいわずに いえに あがりました」という冒頭部分は、「こんにちは」とか「こんにちは。◯◯です。まさきくん、いますか?」「まさきくん、あそぼ」というように直さないといけない、というような意見がグループで出されるはずだ。また、何も言わずに入ってきたということは、玄関が施錠されていなかったということでもあるので、まさきくんの家は、鍵を掛けておくべきだということも出てくるかも知れないし、そうなっていれば何も言わずに家に上がり込んでくるという事態もなかっただろう。

以下、4つの挿絵に示されている場面毎に、「靴をそろえて家に上がりました。」「お父さんにあいさつをしました。」「お菓子をお母さんからもらったともだちは、ありがとう、といいました。」「手を洗ってから、こぼさないように気をつけて食べました。」「帰る時刻になったので、まさきくんといっしょに片付けをしました。」など、マナーや作法に則った、マル印いっぱいのお話に直してくれることだろう。

誰が言ったのかで人は騙される。「ふたりのゆうた」「金のおの」「きつねとお地蔵様」 はこちらから。

最新版【授業の百科事典】リンク集データの入手は【ヨッシー’s STORE】へ